名古屋大学細胞生理学研究センター/大学院創薬科学研究科の中西華代 研究員と阿部一啓 准教授の研究グループは、東京大学、大阪大学、東京医科歯科大学のチームと共同で、細胞が自発的な死(アポトーシス)を遂げる際に表面に露出し『Eat Me!(私を食べて!)』シグナルとして働く脂質(フォスファチジルセリン)の輸送に関与するフリッパーゼ、ATP11C の構造解析に成功しました。クライオ電子顕微鏡によって、ATP11C が脂質を輸送している途中の過程を含む複数の構造を明らかにし、このタンパク質がどのように脂質を輸送しているかが明らかになりました。
この研究成果は、令和2年9月29日付(日本時間9月30日午前0時)米国オンライン科学雑誌「Cell Reports」に掲載されます。
この研究は、科学研究費補助金、JST-CREST、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)創薬等ライフサイエンス研究支援基盤事業および創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム、武田科学振興財団、上原記念生命科学財団、内藤記念財団ならびに経済産業省(新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、日本医療研究開発機構(AMED))の支援のもとで行われたものです。
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