第20回細胞生理学セミナー・GTRセミナー
概要 | GPCR複合体構造解析から見るG蛋白質選択性の構造基盤 |
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日時 | 2019年03月14日木曜日・14時00分-15時30分 |
場所 | 創薬科学研究館 2階 講義室(205) |
講師 | 前田 将司 博士(Department of Molecular and Cellular Physiology, Stanford University) |
連絡先 | 大嶋 篤典(6837) |
ファイル | 1552009723Flyer_CeSPIseminar_20th.pdf |
G蛋白質共役型受容体(GPCR)は細胞外の様々な刺激を受け取り、これを細胞内シ グナル分子であるG蛋白質、あるいはアレスチンへと伝える膜タンパク質であ る。ヒトで約800種類コードされているGPCRはそれぞれが4つのG蛋白質サブ ファミリーのいずれか、あるいはその複数と選択的に共役する。このG蛋白質選 択性を決める配列・構造要因についてはこれまで多くの研究がなされてきたが、 明確なコンセンサス配列・構造を得るには至っていない。我々はこの選択性を与 える基盤について明らかにするため、生化学・生物物理学・薬理学など、様々な 角度から研究を行っている。近年のクライオ電子顕微鏡構造解析の急速な発展 は、これまで非常に困難であったGPCRとG蛋白質シグナリング複合体の構造解析 を比較的容易なものにしつつある。今回はこれらGPCR/G蛋白質複合体の構造とそ こから考察される選択性基盤について一つのモデルを提唱する。