下記の通り細胞生理学セミナーを開催します。本セミナーは「先端薬科学特論」の単位認定講義になります。多数のご参加をお待ちしております。申し込みURLよりお申込みをお願いします。 Zoom開催、要事前申込。
概要 | 分子動力学法によるタンパク質の機能解析 |
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日時 | 2023年09月08日金曜日・14:00 - 15:30 |
場所 | Web (下記URLよりお申込みをお願いします) |
場所(URL) | https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeIK02SveVbVdY2LHpk03uMwbomJvQV8HRkT9Ivcj6bwMQqSg/viewform |
講師 | 寺田 透(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻/准教授) |
連絡先 | 大嶋 篤典(atsu@cespi.nagoya-u.ac.jp/6837) |
ファイル | 1690425089document.pdf |
分子動力学法は、分子を構成する原子間に働く力を、分子力学法に基づいて計算し、さらにニュートンの運動方程式を数値的に解くことで、分子の運動をコンピュータの中に再現する手法である。近年のコンピュータの計算能力の向上に加え、並列計算アルゴリズムの発展により、膜タンパク質など、比較的大きな系に対しても、マイクロ秒オーダーのシミュレーションが可能となっている。また、分子動力学シミュレーションによって生成される構造を標本と捉え、統計処理することで、構造変化などの反応座標に沿った自由エネルギー地形を計算することもできる。生命現象に関わる運動の時間スケールは、分子動力学シミュレーションを用いて追跡可能なマイクロ秒のオーダーよりも遅いことがしばしばあるため、このような運動のメカニズムを明らかにするうえで、有用である。
大腸菌に存在し、薬剤耐性の原因となる多剤排出トランスポータMdfAは、ペリプラズムから細胞内へ水素イオンを、細胞内からペリプラズムに薬剤を輸送する対向輸送体である。このタンパク質は、ペリプラズム側が開いた外開き構造と、細胞内側が開いた内開き構造の間を交換することで、輸送を実現していると考えられている。本セミナーでは、分子動力学法の基礎を解説した後、分子動力学法を用いて明らかとなった、MdfAの機能メカニズムを紹介する。
大腸菌に存在し、薬剤耐性の原因となる多剤排出トランスポータMdfAは、ペリプラズムから細胞内へ水素イオンを、細胞内からペリプラズムに薬剤を輸送する対向輸送体である。このタンパク質は、ペリプラズム側が開いた外開き構造と、細胞内側が開いた内開き構造の間を交換することで、輸送を実現していると考えられている。本セミナーでは、分子動力学法の基礎を解説した後、分子動力学法を用いて明らかとなった、MdfAの機能メカニズムを紹介する。