第107回創薬科学セミナー・GTRセミナー
概要 | 意欲の神経メカニズム |
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日時 | 2019年08月02日金曜日・13:00~14:30 |
場所 | 創薬科学研究館 2階 講義室(205) |
講師 | 小川 正晃 博士(京都大学 大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター) |
連絡先 | 小坂田 文隆(6814) |
ファイル | 1564016543創薬科学セミナーポスターDrOgawa.pdf |
意欲は、勉学、仕事、社会的関係などにおいて、目標を達成するために重要な機能である。意欲が低下すれば、引きこもりやうつ症状につながる。しかし、意欲の神経メカニズム、特に、意欲に関わる様々な脳領域や脳領域間の連絡 (神経回路) が、「行動が遂行されるまさしくその瞬間において、意欲のどのような心理的側面に対して、どのような役割を果たすのか」は、未だその多くが謎に包まれている。我々は、げっ歯類において、報酬を目的とした行動課題を独自に新規開発し、光を用いたミリ秒単位の神経活動計測法・神経活動操作法などの先端的技術と組み合わせることで、従来にない角度から、意欲機能の多様な心理的側面を担う神経メカニズムに迫る研究を進めている。本セミナーでは、意欲の制御に関わる大脳連合野の一部である前頭前野・眼窩部 (orbitofrontal cortex: OFC) の役割についての我々の研究を紹介する。