創薬科学研究科主催
第35回創薬科学セミナーを開催します。
概要 | 幹細胞におけるDNAメチル化編集技術の確立 |
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日時 | 2015年10月05日月曜日・13:00-14:30 |
場所 | 創薬科学研究館 2階講義室 |
講師 | 高橋 悠太 博士(Salk Institute/筑波大学国際テニュアトラック/Research Associate/助教) |
連絡先 | 名古屋大学 大学院創薬科学研究科 細胞薬効解析学分野 小坂田文隆(fosakada at ps.nagoya-u.ac.jp (atを@に代えて下さい。)/052-747-6832) |
ファイル | 第35回創薬科学セミナー高橋悠太博士.pdf |
DNAメチル化修飾は、重要なエピジェネティクス因子であり、遺伝子発現制御を介して、生物の正常な発生やヒトの病気などに深く関与していることがわかってきている。しかしながら、ゲノム上のある領域でのDNAメチル化が、どのように制御され、どのようにヒトの疾患に関与しているかは、解明が進んでいない。その一因としては、特定領域のDNAメチル化を編集する技術がこれまでに確立されていないことが挙げられる。
今回、我々はHomologous Recombination(相同組み替え)を介した方法により、多能性幹細胞ゲノムの標的領域にDNAメチル化を誘導することに成功した。この方法を用いて、我々はMLH1遺伝子プロモーターにDNAメチル化を誘導し、発癌に関わることが知られているDNAメチル化異常(Epimutation)を再現した。
さらに、我々はこの技術により、Angelman syndrome(AS)患者特異的iPS細胞のメチル化異常を修復した。修復されたDNAメチル化は、神経細胞への分化誘導後も安定的に保持されており、その修復細胞では疾患責任領域における正常な遺伝子発現が観察された。
この技術は、疾患iPS細胞の修復やDNAメチル化異常モデル細胞の確立を通じて、将来の再生治療や様々な疾患の原因解明に役立つと期待される。
今回、我々はHomologous Recombination(相同組み替え)を介した方法により、多能性幹細胞ゲノムの標的領域にDNAメチル化を誘導することに成功した。この方法を用いて、我々はMLH1遺伝子プロモーターにDNAメチル化を誘導し、発癌に関わることが知られているDNAメチル化異常(Epimutation)を再現した。
さらに、我々はこの技術により、Angelman syndrome(AS)患者特異的iPS細胞のメチル化異常を修復した。修復されたDNAメチル化は、神経細胞への分化誘導後も安定的に保持されており、その修復細胞では疾患責任領域における正常な遺伝子発現が観察された。
この技術は、疾患iPS細胞の修復やDNAメチル化異常モデル細胞の確立を通じて、将来の再生治療や様々な疾患の原因解明に役立つと期待される。