研究内容
優れた医薬品をより早く、より安価に、なおかつ廃棄物をなるべく排出せずに世の中に送り届けることは創薬における重要課題ですが、この課題解決に合成化学は大きな役割を担っています。本研究グループでは流路中で溶液を流しながら反応させるフロー合成技術や自動合成技術といった工学的な合成技術の開発を基盤とし、課題解決に取り組んでいます。この過程で有機合成化学に対する理解を深めるとともに、真に効率的な合成プロセスの創出を追求しています。
従来の有機合成法では実現不可能なプロセスの創出を目指して以下の研究テーマを推進しています。
(1) 従来のフラスコを用いた手法では実現不可能な、高反応性活性種を用いる高効率合成プロセスの開発
(2) フロー合成技術を基盤とする次世代医薬品(ペプチド・オリゴ核酸)合成法の開発
(3) 有機合成化学のより深い理解を目指した自動合成技術、AIや理論計算の利用