私達のグループでは学生の成長を促す教育を最も重要なものと考えています。
さて、大学の学部生までの「勉強」と、就職後の「仕事」の違いは何でしょうか?様々な違いがあると思いますが、
「自分以外の人々との関わりが結果に大きく左右するか否か」という点が大きく異なると思います。
座学が中心の「勉強」では、自分が勉強時間を確保できるか、自分が計画を立てて勉強できるかといった、自分の頑張りが結果に最も影響しますが、「仕事」では、上司や同僚、後輩といった仲間、顧客等の相手先といった自分以外の人々との関わりも重要で、コミュニケーションをうまくとりながら、必要な情報を獲得し、自分がなすべきことを設定・実行することが結果を左右します。これを厳しめに捉えると、自分がいくら頑張っても自分以外の人々とうまく関われないと空回り。。。となり、難しさを感じますが、逆に捉えると、自分の苦手なところは仲間に補ってもらえる!とも考えられます。
研究室での「研究」では、「勉強」も重要ですが、「仕事」と同様、研究室の仲間やスタッフから教わったり、教えたりすることも大事ですので、就職後のトレーニングとして大変有用です。化学の知識、実験の技術、論理的に考える力、発想力、計画立案力、プレゼンスキルを含むコミュニケーションスキル等など身につけたいことは膨大で、気が遠くなってしまいそうですが、重要なことは「全ての能力において100点満点を目指す」ということではなく、「100点にならなくても良いので、1点分でも現在の自分の能力を伸ばす」ということだと信じています。 他の人と自分を限定された能力項目で比較してコンプレックスをもったりする暇はありません。苦手としている能力は普通レベルよりちょっと下くらいまで、得意としている能力はさらに伸ばしましょう!
また、成功よりも失敗から学べることが多いと思っています。「あのとき、ああして、大失敗したから、今度はそうしない。」この失敗と反省の積み重ねが研究でも仕事でも大事と感じています。研究室での失敗は怪我や病気にならない限りは、問題にはなりません!研究室にいる間にしっかり「自分の責任の痛い失敗」と「反省」をして、過去の自分よりも成長できたことを実感できるようであって欲しいと願っています。
布施研究室では、学生さんは皆さん個別の研究テーマを担当します。このテーマは学生さんの希望を元に、指導教員と相談しつつ決めます。新入生には上級生がついて、普段の実験の細かい実験操作については見てもらいながら進めますのでご安心下さい。週に一回実験の進捗を報告する週報を開催し、特に、うまく行かない点について情報を共有し、解決策や今後の方針について話し合います。これ以外に有機合成化学の勉強会や雑誌会を開催しており、有機合成化学に関する体系的な知識を学ぶとともに、最新の研究の内容や価値を理解し、説明するスキルを身につけます。
研究室見学おまちしています!
私達のグループに興味をもたれた受験生の方は、是非メール(fuse[at]ps.nagoya-u.ac.jp ←[at]はアットマークに変換して下さい)を下さい。実際に研究室を見学し、雰囲気を直に感じ取っていただけたらと思います。
大学院入試
大学院入試説明会は例年5月に開催されます。詳細は後日案内されますので、こまめに創薬科学研究科のHPをご確認下さい。
マテリアル工学科の学生さんへ
布施は工学部マテリアル工学科も兼担しており、1年生後期の化学基礎IIと2年生の前期の機器分析概論を一部担当しています。
4年時にマテリアル工学科の学生さんは布施研究室に所属可能です。